伊那市役所において開催されたシンポジウム「スマート農林業技術を活用した地域の創造 ~中山間地・伊那谷からの発信~」(主催:信州大学農学部・伊那市)を、伊那谷アグリイノベーション推進機構 第1回スマート農林業勉強会と位置づけ、令和元年11月27日に開催しました。会員を含め、参加者は全体で約160名でした。
《シンポジウムの開催趣旨》
伊那谷で営まれる農林畜産業は、食料や材木といった生産活動の他に、景観維持や国土保全、生物多様性の維持、レクリエーションなど多面的機能を有しています。しかし近年、過疎、高齢化などの理由で、担い手も少なく、優良とされてきた農林地が荒れ、放棄されつつあります。
信州大学農学部では、これらの諸課題を解決すべく、高度センシング技術やIoT技術を活用したスマート農林畜産業の技術開発について、伊那市をはじめとする市町村や関連企業と取り組んできました。
そこで、伊那谷の宝でもある様々な地域資源を有効に活用し、新たな技術で農林畜産業を活性化させ、地域の人々の暮らしを豊かにすることを目指して、市民、研究者、行政、企業がスクラムを組めるきっかけとなるようなシンポジウムを開催し、ここ伊那谷から新しい農林畜産業の風を起こします。
《主な内容》 R01.11.27(水) 13:00~17:00
・基調講演1「スマート精密林業によるイノベーション」
加藤正人 氏(信州大学農学部 教授)
・基調講演2「高解像度クロロフィルマップを用いた水稲の生育診断」
渡邉 修 氏(信州大学農学部 准教授)
・パネルディスカッション「今後のスマート農林業への活用について」
【座 長】 竹田謙一 氏(信州大学農学部 准教授)
【パネラー】 白鳥 孝 氏(伊那市 市長)
佐藤公俊 氏(長野県上伊那地域振興局 局長)
加藤正人 氏(信州大学農学部 教授)
渡邉 修 氏(信州大学農学部 准教授)
・事例報告(1)イノベーション創出強化研究推進事業(応用ステージ)
「スマート技術を活用したアニマルウェルフェア対応型のウシの飼育」
竹田謙一 氏(信州大学農学部 准教授)
・事例報告(2)スマート農業技術の開発・実証プロジェクト事業
「中山間地域水稲栽培におけるスマート農業技術を駆使した先進的水田複合経営の実証(伊那市田原地区)」
酒井長雄 氏(長野県農業試験場 作物部長)